Google マイビジネスをご利用中のビジネス・オーナー様向けに、施設内のストリートビューを手軽に低価格で導入できる「Googleマイビジネス向け特別プラン」を始めました。撮影と公開を進める中で気が付いたことを書き綴る第三弾は、「かなり困ったお話」からお届けします。ご検討中のビジネス・オーナー様の参考となれば幸いです。
全て無料で使えるGoogle提供の各サービス
Googleが提供するウェブサービスのほとんど全てを、アカウント登録の作業だけで使えるようになります。もちろん、Google マイビジネスやストリートビューも例外ではありません。IKOMA360の「Googleマイビジネス向け特別プラン」とは、皆さまの手間と時間を省くため、撮影や公開と言ったわずらしい作業を代行するためのモノ。「その気」になれば、ご自分で全部行えます。手間と時間を厭わなければ。。。
手間と時間が惜しい方は、IKOMA360が18,000円のポッキリ価格でお手伝いいたします。公開後に「月額費用」などは一切発生いたしませんので、ご安心ください。
「ホテル・カテゴリー」の悲劇
Radisson Blu Hotel & Spa, Galway(アイルランドの4つ星ホテル)
ストリートビュー
さて、ここからは「困った問題」の考察です。マイビジネスやストリートビューを、無料で使えるのは大きなメリットです。しかし、物事には必ず良き面とそうでない面が存在します。俗に言う「メリット」と「デメリット」のことです。
数あるデメリットの一つが、ホテル・旅館など宿泊関連のカテゴリーで発生しています。場所は問いません。それが、上掲のストリートビュー画像です。ホテルの裏側(物資搬入路)から撮影したモノなのか? ちょうどトラックから荷物を上げ下げしているところが写っています。
こうした日常の一コマが写ったストリートビュー画像はよく見かけるモノで、面白くもなんともない。しかし、この画像へのリンクがマイビジネスの情報カード(="knowledge card"と言う)に登録されていたらどうでしょうか。
しかもフォトセクションの上位に表示されていて目立つことこの上ない。
もう一枚登録されている画像なんかもっと酷いです。トラックの側面しか見えません。「ここはどこ?」の状態。これは悲劇としか言いようがない。マップで確認してみると登録されている画像は、いずれもラフ・アタリア通り(Lough Atalia Rd.)から撮影されたものです。
ホテルの玄関前はここ
ストリートビュー
ペグマンを落としてみて、ホテルの玄関前を探してみました。すると、フェアグリーン・ロードから北東に入る道の先で見つけました。マイビジネスのアイコンは、この道路上に表示されているのに、なぜ、わざわざ少し離れたところの画像を登録するのかナゾです。
ホテル・カテゴリーの改善を望む
※2018年にこの問題は解決しました。
ホテル・カテゴリーにおけるナゾ仕様の悲劇は、前述の内容に留まりません。IKOMA360のような泡沫業者にまで及んでいます。不都合な道路上のストリートビュー画像が、マイビジネスに登録されるのは、他のカテゴリーでも発生しますが、それらはバーチャル・ツアーを公開することで、新規に撮影した画像に置き換わっています。
IKOMA360/撮影事例(ファンジンアンテナショップ【HanViVi】)
※サムネール画像は閲覧者の動向により、刻々と変化します。
道路上のストリートビューに取って代わって、バーチャル・ツアーの一コマが情報カードに登録されることで、マップ・ユーザーの利便性はかなり向上が見込めます。なぜなら、その画像からビジネス内部の見学ができるからです。これが、ストリートビューを撮影・公開する主なメリットの一つです。
ホテル・カテゴリーでの問題は、新規に撮影を行っても「情報カードが更新されない」ことにあります。せっかくバーチャル・ツアーを公開しても、これでは問題が解決しません。
GoThru社のAl Bug氏が動き出した!
Google Issue Tracker - 64705649
Google Issue Trackerとは、Googleで内部的に使用され、製品開発中にバグや機能リクエストを追跡するツールです。
Al Bug氏とは面識があります。東京で行われたストリートビュー・サミット(2017)でお会いして、簡単ながら直接お話を聞くことができました。氏の好意により3ヶ月間にわたって無料でGoThruの編集ソフトを使わせていただきました。お陰で様々な情報に触れることができて、今の仕事にも大いに役立っています。
YouTbue
Al Bug氏はStreet View Publish APIを利用した編集ソフトを開発する立場なので、Google関係者とのパイプは太い。これは改善を期待できます。Al Bug氏の指摘に対するGoogle担当者からの返答も早く、素直に事実を認め改善が約束されています。。。が、ちょっと話の内容がかみ合っていません。ちぐはぐに感じるのは、当方だけでしょうか?
上掲の画像は、Al Bug氏が指摘したホテルの情報カードです。サムネール画像を見て笑ってる場合ではありません。クマのサムネール画像をクリックすると。。。
室内写真の左側に画像の一覧が並んでいます。かなりスクロールダウンさせてようやく目的のモノを見つけました。そう、バーチャル・ツアーの画像です。
Al Areen Palace & Spa(バーレーンの5つ星リゾート・ホテル)
ストリートビュー
画像の右隅に"Elevator Widget"が表示されていることから、これはGoThruの編集ソフトを使って公開したモノでしょう。これでは、一般のマップ・ユーザーは画像に辿り着けません。情報カードへのリンクやもっと見つけやすくしてほしいと望むのは当然です。
では、質問と回答に感じる温度差は何か?それは、「マップ」と「検索」の違いでした。
マップと検索の違いを知る
インターネットで調べ物をすることを俗に「ググる」と言います。パソコン・タブレットなどのデスクトップ(ブラウザー)から検索する場合、たいていは(google.co.jp)にアクセスして検索ワードを入力するでしょう。表示が軽いので初期画面に設定している方も多いと思われます。同じホテルを「検索」(ググってみた)した結果が以下の画像です。
ホテル・カテゴリー以外のマイビジネスでは、上部に「外観を見る」というサムネール(小画像)が登録され、そこからバーチャル・ツアーに繋がっています。ホテル・カテゴリーでは、やはりそのサムネールは登録されていません。では、「写真を表示」をクリックしてみましょう。
今度の写真一覧には、「すべて、部屋、設備、ゲスト提供、施設提供、360°ビュー」のタブ・セクションに分かれており、「360°ビュー」のタブには期待通りの画像が集められています。
※マップ・ユーザーの全てが「360°ビュー」の画像を求めていると考えるのは、撮影者の傲慢な考えに過ぎないことを指摘しておきます。
デスクトップ版では、「マップ」と「検索」が相互に絡み合っています。モバイル・アプリのように隔離されていないので、マップから見たのか検索から見たのか分からなくなることが多い。調べる側の立場から考えると、いきなり「マップ」ではなく「検索」から入るパターンが自然の流れ。従って、マイビジネスのオーナーとして、「検索結果」からスムーズに目的の情報へと誘導することを心がけましょう。
マイビジネスの新機能発見か?
ここからは未確認情報です。この記事を書くために、マイビジネスのダッシュボードを眺めていて気が付きました。※新機能かどうかは分かりません。
「面会予約URL」って何?
Googleはご存知アメリカの会社です。なので、開発は英語を中心に行われています。もちろん、日本にも支社はあって、各サービスを日本語ローカライズされているのですが、新しい機能に関しては、「はぁ?」というのがよくあります(笑)
「面会予約URL」は検索結果の情報カードに反映されていました。「電話」の下に「予定」の項目が出現し、登録したURLがリンクされています。公式の「ウェブサイト」以外にもう一つURLを表示できるということです。
※面会予約URLとは、英語版で"Appointment URL"と表示されています。
デメリットをメリットに変える工夫をしよう
一瞬「悲劇」に思えた現象でも、工夫を凝らすことで「喜劇」に変えることも可能です。そこで、教訓その1です。
「Googleのアップデートは寝て待て」
慌ててはいけません。また、次々と繰り出される新機能を積極的に取り込んでいきましょう。マイビジネスのダッシュボードへはこまめにログインなさることをおススメいたします。また、今回はデスクトップ版に限って考察しました。しかし、重要なことはモバイル版でどのように表示されるかです。今は、パソコンよりスマホの時代ですから。
※「面会予約URL」について続報あれば、またブログ記事にします。しました。
投稿日 Issue date; 2017.08.17